スイッチヒッターといえば、松井稼頭央選手が有名で、輝かしい成績を残されました。私の世代だと、松井稼頭央選手に憧れてスイッチヒッターを目指す人が結構いました。
そんなカッコよく、魅力的なスイッチヒッターについて、公式LINEで「良い練習方法は無い?」との質問を頂いたので、今回はスイッチヒッターのメリット・デメリットと練習方法について解説します!
スイッチヒッターは、大きな魅力がある反面、苦労もあります。その辺も解説していきますので、是非最後までチェックしてください!
・スイッチヒッターとは何か知りたい!
・スイッチヒッターのメリット・デメリットを知りたい!
・スイッチヒッターが上達する方法を教えて欲しい!
Contents
スイッチヒッター(両打)とは?
スイッチヒッターとは、名前の通り右打ちと左打ちを切り替えて、両方で打つことです。
野球では、一般的に右利きであれば右打ち、左利きであれば左打ちを選択します。(最近は右利きでも敢えて左打ちを選ぶ場合が多くなってきています)
理由は、固定観念もありますが、バッティングにおいて軸足側を利き腕にした方が、バットを力強く振りやすいからです。テニスでラケットを両手で持つとき、バックハンドよりフォアハンドの方が力強く打てるのと一緒です。
なので、基本的には利き腕に応じて、右打ちか左打ちのどちらか片方に決めて打つことになります。両利きの人はほとんどおらず、自然に選ぶ人はいないため、必然的に両打は圧倒的に少ないです。プロ野球でもスイッチヒッターはいるものの、現役選手では数人だけです。(他の少ない理由はデメリットで解説します)
そんな珍しいスイッチヒッターですが、松井稼頭央選手のようにプロ野球でスイッチヒッターとして輝かしい成績を残した人がいるように、スイッチヒッターを選択する理由があるんです。
スイッチヒッター(両打)のメリット
通常右打ちか左打ちのどちらかを選択するところを、敢えて両打をする選手がいるのには理由があります。
そのスイッチヒッターのメリットについて解説します!
メリット:①様々な投手に対応しやすくなる
一般的に右投手は右打者に強く、左投手は左打者に強いとされています。理由は、投手が投げるボールの軌道にあります。
右打者から見て右投手が投げたボールの軌道は、自分の体側から遠くへ離れていくような軌道になり、ボールが見にくく打ちづらくなります。逆に右打者は左投手が投げるボールの軌道は比較的見やすく打ちやすいです。
上記は一般的な内容で当然当てはまらない投手もいますが、どんな投手も右打者と左打者への得意・不得意があります。
打者が打ちやすい、もしくは投手が苦手な打席を選べるので、スイッチヒッターは、右か左のどちらかしか打てない打者に比べて、様々な投手への対応ができます。
これがスイッチヒッター最大のメリットです。
メリット:②左右の筋肉がバランスよく鍛えられる
バッティングは、投手方向に力を生み出す動作なので、右打席と左打席では身体の使い方が全く逆になり、片方だけ練習しているとどちらかに偏った筋肉の付き方をします。
例えば右打者だと、左手でバットコントロールをして、右手でボールを押し込むような動きとなり、右腕の方がムキムキになります。
筋肉のバランスが悪いと、強い筋肉の動きに、弱い方が耐えられず、故障しやすくなってしまいます。
そのため、筋肉のバランスを整えるために、普段の逆で打つ練習をしたり、素振りをしたりします。投手でもダルビッシュ選手のように右投げなのに、左投げの練習をする選手もいます。
スイッチヒッターであれば、両側を満遍なく刺激されるので、自然と筋肉がバランス良く鍛えられるメリットがあります。
スイッチヒッター(両打)のデメリット
メリットだけ聞くと、「スイッチヒッターになろうかな?」と考える人もいると思いますが、実際にスイッチヒッターをしている人がごく僅かなのにも、それなりの理由があります。。
それでは、スイッチヒッターのデメリットについて解説します。
デメリット:①とにかく難しい
スイッチヒッターが少ない理由は、すごくシンプルで、スイッチヒッターとして続けていくのが非常に難しいからです。
スイッチヒッターになること自体は、自分で決めるだけなので、誰でもできます。「続けていくのが」と書いたのは、両打席で結果を残し続けるのが難しいんです。
野球はチームスポーツなので、チームに所属して試合に出て初めてプレーができます。試合に出る為には、プレーでそれなりに結果を残して周りに評価してもらう必要があります。
初めはスイッチヒッターとしてプレーをしていたとしても、その「結果を残す」と言う過程の中で壁にぶつかり、右か左どちらか片方に専念する道を選ぶことが多い為、スイッチヒッターは少ないんです。スイッチヒッターがプロ入りしてからどちらかに専念するケースも良くあります。
右か左のどちらか片方をひたすら練習している選手に、スイッチヒッターは両打席練習して勝たなければいけないというのが、難しいんですね。
デメリット:②2倍の練習が必要
通常右か左のどちらかを練習すれば良いのですが、スイッチヒッターは両方練習する必要があるので、両打席とも普通の選手と同じだけ練習しようとすると、単純に2倍の練習量が必要になります。
バッティングは右も左もある程度共通した考え方が出来ますが、動きが全く逆になるので、実際やってみると感覚が全然違います。なので、片方を練習したからといって逆が上達することはありません。
そのため、右も左も上達させていく為には、2倍練習するしか手段はありません。
ただでさえ難しく、練習量も増やす必要があるで、両打を続けていくのは難しいんです!
スイッチヒッター(両打)の練習方法
スイッチヒッターの素晴らしいメリットと、つらいデメリットを解説しましたが、「デメリットを乗り越えて、スイッチヒッターをモノにする!」と意気込むあなたに、スイッチヒッターの練習方法を解説します。
練習方法:①右と左で10:10の練習をこなす
特定のメニューではなく申し訳ないですが、スイッチヒッターをモノにするには、右と左で同じ量の練習をこなし続けるしかありません。
松井稼頭央選手は、元々右打ちで、プロ入りしてから左打ちを始めたのですが、最初右と左で2:8と、始めたての頃は左に多く時間を割いていたようですが、右の衰えを感じて最終的には10:10(元々の2倍)練習するようになったそうです。
デメリットでも書いた通り、それだけスイッチヒッターは難しく、簡単な近道はありません。スイッチヒッターを目指す場合は、松井稼頭央選手に習い、右と左で10:10(元々の2倍)練習するようにしましょう。
練習方法:②右と左で交互に打つ
①は練習量の話なので、「具体的な方法は無いの?」と言われそうなので、もう一つ練習方法を紹介します。
それは、右と左で交互に打つことです。
スイッチヒッターになると、短いと1打席(もしくは1球)ごとに右と左をスイッチすることになります。ここまで解説した通り、右と左は別物で、逆の打席の意識を引きずると悪影響が出かねないため、気持ち(意識)も切り替える必要があります。
松井稼頭央選手は、コーチに「右と左で人格を変えろ」というアドバイスを貰ったことで成績が伸びました。
その意識を養うのが、右と左で交互に打つことです。交互に打つ時は、ただ打席を変えるだけでは無くて、気持ちも真っ新に切り替えることを意識してください。
おすすめなのは、バッティングセンターで1球ごとに打席を変えることです。素振りより実戦に近く、チーム練習ではやりづらいことなので、バッティングセンターで練習するのが一番か効率が良いです。
是非試してみてください!
スイッチヒッター(両打)のメリット/デメリットと練習方法 まとめ
ここまで読んで頂いてありがとうございます。スイッチヒッターは、投手への対応力が上がる素晴らしさがありますが、とにかく難しく練習も大変です。
スイッチヒッターのメリット
- 様々な投手に対応しやすくなる
- 左右の筋肉がバランス良く鍛えられる
スイッチヒッターのデメリット
- とにかく難しい
- 2倍の練習が必要
デメリットを乗り越えてでも、スイッチヒッターを目指したい人には、以下2つの練習を紹介させて頂きました。(一つは練習量の話ですが。。)
スイッチヒッターの練習方法
- 右と左で10:10の練習をこなす
- 右と左で交互に打つ
魅力的なスイッチヒッターを目指す人は、とにかく人一倍練習すること。それに尽きます。普通人がやらないのことをやる分、苦労は多いですが、出来る様になった時のメリットも大きいので、是非頑張って練習して、スイッチヒッターをモノにしましょう!