仮想化技術って何だろう?VMwareって何が問題になってるの?そんな疑問を持った方、安心してください。このブログでは、仮想化の基礎知識から今回のニュースの重要ポイントまで、初心者の方でも理解できるように解説します。「ITの知識がないから不安だ」と思っている方でも、この記事を読めば大丈夫です!
こんな方におすすめ
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- 仮想化技術について基礎から学びたい方
- VMwareが業界に与える影響を知りたい方
- ITニュースを短時間でキャッチアップしたい方
仮想化って何?
仮想化(かそうか)という言葉を聞いたことがありますか?IT業界ではよく使われる言葉ですが、初心者にとっては少し難しく感じるかもしれません。でもわかりやすく解説するので安心してください!
まず、仮想化とは「目に見えないコンピュータ」を作り出す技術です。どういうことかというと、普通コンピュータって、目の前にある機械(パソコン)ですよね。でも、仮想化を使うと、1つのパソコンの中にたくさんの「目に見えないパソコン」を作り出すことができるんです。この「目に見えないパソコン」のことを「仮想マシン(VM)」と言います。
仮想化技術を使うと、1台のパソコンで複数の仮想マシンを動かすことができるので、いろいろなことが一度にできます。たとえば、家族全員で1台のパソコンを使うときに、みんながそれぞれのアカウントを作って、自分専用のデスクトップ画面を使うようなイメージです。ただし、仮想マシンの場合は、1つのパソコンの中に本当に別々のコンピュータがあるように振る舞います。
もう少し例を出しましょう。たとえば、あなたのパソコンの中でWindowsとMacを同時に使いたいと思ったことはありませんか?本来なら、Windowsのパソコンを買って、Macのパソコンも買わなければなりませんよね。でも、仮想化を使うと、1台のパソコンでどちらのOSも動かすことができるんです。1つの箱に2つのパソコンが入っているようなものです。
では、どうして仮想化が便利なのかというと、次のような理由があります。
- コストを削減できる
たくさんのパソコンを買わなくても、1台のパソコンをうまく使って複数の仮想マシンを動かせるので、コストを抑えられます。 - 管理が簡単になる
実際のパソコンを何台も置かなくても、仮想マシンを管理すればよいので、データセンターや企業での管理が楽になります。 - 効率よく使える
1台のパソコンのパワーを無駄なく使えるので、効率が上がります。
仮想化は、企業だけでなく、個人でも役立つ技術です。たとえば、プログラミングを学びたい場合、仮想化を使っていろいろな環境を試すことができます。また、ウイルスに感染しないように実験的なソフトを仮想マシンで試すこともできるんです。
仮想化は「1台のパソコンをいくつにも分けて使う」便利な技術であり、今やIT業界に欠かせないものとなっています。そして、<b>仮想化用のソフトウェアは、一度使い始めると他のソフトウェアへの変更が難しいという特徴があります!</b>それが今回のVMware問題につながっているんです、、
次のセクションでは、仮想化技術の大手であるVMware(ヴイエムウェア)について説明していきます。
VMwareの抱き合わせ販売ってどういうこと?
VMware(ヴイエムウェア)は、仮想化技術で非常に有名な企業です。最近、抱き合わせ販売の問題でニュースになっていますが、そもそも「抱き合わせ販売」って何でしょうか?どうしてそれが問題になるのか、簡単に説明していきます。ポイントは以下の3つです。
- VMwareは仮想化の分野でシェアが高い
- 半導体大手ブロードコム社に買収された
- 買収後にライセンスの販売形態が変わった(永続版がサブスクに、ライセンスがセット売りに)
1. VMwareは仮想化の分野でシェアが高い
まず、VMwareとは何かについて説明しましょう。VMwareは、仮想化技術を提供している世界的な企業です。仮想化っていうのは、1つのコンピュータの中で複数の仮想マシンを作り出す技術です。たとえば、1台のパソコンの中で複数のOS(WindowsやLinuxなど)を同時に動かすことができるんです。仮想化技術を使えば、企業は少ないハードウェアで多くのシステムを管理できるため、コスト削減や効率化が期待できます。
VMwareの仮想化技術は、この分野でトップシェアを誇り、世界中の企業がその製品を使っています。多くの企業がサーバーの仮想化やデータセンターの管理にVMwareのソフトウェアを利用しています。実際、銀行、病院、大学などの重要なインフラを支える企業がVMwareの技術を採用しており、その影響力はとても大きいです。
VMwareが提供している製品の一例に「vSphere」や「vSAN」などがあります。これらは、サーバーの仮想化やストレージの仮想化を実現するソフトウェアです。これにより、1つの物理的なサーバーに複数の仮想サーバーを作り、効率的に管理することが可能になります。
2. 半導体大手ブロードコム社に買収された
次に、VMwareがどのようにしてニュースになったのか、その背景を説明します。VMwareは2022年にアメリカの半導体大手、ブロードコム(Broadcom)という会社に買収されました。ブロードコムは、パソコンやスマートフォンに使われるチップを作っている世界的な企業です。では、なぜブロードコムがVMwareを買収したのでしょうか?
その理由は、ブロードコムがIT業界全体でさらに強い影響力を持とうとしたからです。ブロードコムは、半導体だけでなく、ソフトウェア分野にも力を入れたいと考え、仮想化技術のトップであるVMwareを買収しました。これにより、ハードウェア(半導体)からソフトウェア(仮想化技術)までを一手に扱うことができ、ブロードコムのビジネスはさらに強固なものとなりました。
ただし、この買収がVMwareの利用者にとって大きな変化をもたらすこととなります。というのも、ブロードコムはこれまでに買収した企業のビジネスモデルや製品の価格設定を大きく変えたことがありました。実際に、VMwareも買収後にそのライセンス販売の形態が変わり、ユーザーに影響を与えることになったのです。
3. 買収後にライセンスの販売形態が変わった(永続版がサブスクに、ライセンスがセット売りに)
ブロードコムによる買収後、VMwareのソフトウェアの販売方法が大きく変更されました。以前は、VMwareのライセンスは「一度購入すればずっと使える永続版」でした。つまり、買った後は更新する必要がなく、ずっとそのまま使えたのです。しかし、買収後、ブロードコムはこの永続版のライセンスをやめ、代わりに「サブスクリプション(定期的な支払い)」モデルに変更しました。
サブスクリプションモデルとは、毎月や毎年料金を支払って利用し続ける必要がある方式です。たとえば、音楽や映画を定額で楽しむサブスクサービスと同じように、VMwareのソフトウェアも一定期間ごとにライセンス料金を支払わなければ使い続けることができなくなりました。これにより、企業は長期的にライセンス費用を払い続ける必要があり、コストが増えるという問題が生じました。
さらに問題となったのが、ライセンスの「抱き合わせ販売」です。以前は、VMwareのソフトウェアを単独で購入することができましたが、買収後は他の製品とセットでしか買えない場合が増えました。たとえば、仮想化ソフトウェアの「vSphere」を購入したいと思っても、不要なストレージソフトウェア「vSAN」も一緒に買わなければならない、という状況です。これが「抱き合わせ販売」と呼ばれるものです。
抱き合わせ販売は、企業にとって余計なコストを生む可能性があります。必要なソフトウェアだけを購入したいのに、使わないソフトウェアまで買わされてしまうからです。これにより、VMwareの製品を使っている多くの企業が不満を持ち始め、抱き合わせ販売が問題視されるようになりました。
VMwareの抱き合わせ販売が及ぼす影響
抱き合わせ販売は、消費者や企業にとって大きな問題を引き起こすことがあります。特に、VMwareのように市場シェアが高い企業がこれを行うと、他の選択肢が少なくなるため、企業は高額なセット製品を購入せざるを得なくなります。これは競争を妨げる行為と見なされるため、公正取引委員会(公取委)が調査に乗り出しました。公取委は、日本国内で企業が不正な取引をしていないかを監視する組織です。
もし、公取委がこの抱き合わせ販売が違法であると判断すれば、VMwareやブロードコムに対して罰則が科される可能性があります。また、抱き合わせ販売が是正されることで、企業は必要なソフトウェアだけを購入できるようになり、無駄なコストを避けることができるかもしれません。
まとめ
このブログを通して、VMwareの抱き合わせ販売問題やIT業界の変化が理解できたはずです。今後も最新のITニュースをキャッチし、確実な知識を蓄えていきましょう!