複雑で初心者には難しい野球のルールを、野球歴20年の私が徹底解説します!
この記事では、「投手(ピッチャー)」のことに関するルールをシンプル、且つわかりやすく解説していきます。
この記事を最後まで読んで、野球のプレー、観戦をもっと楽しみましょう!
Contents
- 1 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⓪超入門編
- 2 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:①投球する
- 3 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:②ワインドアップとセットポジション
- 4 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:③ストライクとボール
- 5 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:④三振
- 6 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑤四球(フォアボール)と死球(デッドボール)
- 7 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑥フェアとファウル
- 8 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑦牽制球
- 9 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑧ボーク
- 10 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑨投手交代
- 11 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑩危険球
- 12 野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール まとめ
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⓪超入門編
まず、最も基本的な内容を解説します!ある程度ご存知の方は飛ばしていただいて構いません。基礎的な内容なので必ず覚えるようにしましょう!
マウンドとプレート
マウンドとは、投手(ピッチャー)が投げるためにグランドに盛り土をしたピッチャーズマウンド(Pitcher's mound)のことです。
直径は18フィート(約5.4m)の円形に土を盛り上げた構造で、高さは10インチ(254mm)と決められています。
そのマウンドの中央に埋め込まれた、板のことをプレート(投手板)と言います。投手はこの板に触れた状態で投球動作に入る必要があります。
プレートも場所とサイズが決めらており、サイズは横24インチ(約61cm)、縦6インチ(約15cm)の長方形で、場所はホームベースの五角形の先端から60.5フィート(18.44m)に設置されます。
投手はこのマウンドとプレートを使って、打者(バッター)に対して球を投げるんです。
捕手(キャッチャー)に向かって投げる
捕手(キャッチャー)は、本塁(ホームベース)の周辺を守備範囲として、投手(ピッチャー)の球を捕るポジションになります。球を受けるだけじゃなく、投手にサインを出して、球種やコースを指示する役割もあります。
また、球場の全体を見渡せる捕手は、野手のポジションの指示やホームベースを守る任務もあり、司令塔のようなポジションです。その捕手に向かって、投手は球を投げることになります。
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:①投球する
投手が捕手に向かって球を投げることを、「投球する」と言います。野球は投手が投球することから始まりますので、最も基本的なプレーと言っていいでしょう!
投球するまでの流れをざっくり4項目で書きました!動画と合わせてチェックしてください。
- 捕手のサイン見る
- 投球開始の体勢を取る
- 投球動作に入る
- 球を投げる
この投球動作の内、注意すべきルールは以下の3つ。これを抑えとけば、とりあえず投手になれます。
投球時に注意すべきルール
- ①〜③はプレートに触れておく必要がある。
- 投球動作に入ったら止まってはいけない。
- 球を落としてもダメ。
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:②ワインドアップとセットポジション
投手の投球姿勢には、ワインドアップポジションとセットポジションの2種類があります。それぞれの動作と特徴を簡単に解説します。
ワインドアップポジション
ワインドアップポジションとは、軸足をプレートにつけ、もう片方の足を好きな方向(主に後ろ)に踏み出してから投球動作に入る投げ方のことです。
この投球姿勢では、両腕を振りかぶって投げられることが多いため、"ワインドアップ"ポジションと言います。通常はポジションを省略して、ワインドアップと呼びます。
この投球姿勢だと、投球動作に入ってから球を投げるまでに時間がかかり、盗塁をされる可能性が高いため、主に走者(ランナー)いない時に使われます!
ワインドアップの特徴
- 軸足ではない足を好きなところに踏み出せる
- 投球動作に時間がかかる
- 主に走者がいない時に使われる
セットポジション
セットポジションとは、ワインドアップと比べて、足の位置や動作が制限された投球姿勢です。動作を簡単にまとめます。
- 軸足をプレートにつけて、もう片方の足はプレートの前方に置く
- 初めは片方の手を下ろした状態して、捕手のサインを見るなど準備をする
- 球を身体の前方で両手で持ち、完全に静止する。
- 軸足じゃない方の足を前方に踏み出して投球をする
セットポジションは、投球動作が短く、球を両手で持って静止した後に、牽制球を投げることができるので、走者がいる時にも使える投げ方になります。
セットポジションの特徴
- 足の置き方、球を両手で持ってからの動作が決められている
- 投球動作が短く、牽制球も投げられる
- 主に走者がいる時に使われる
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:③ストライクとボール
投手が打者(バッター)と対戦するときに、勝負を決める方法として、「ストライク」と「ボール」をカウントします。
「ストライク」は、以下の条件でカウントされ、3つ溜まるとバッターはアウトになります。
ストライクになる条件
- 打者が空振りする
- 打者がストライクゾーンの球を見逃す
- 打者がファール(後述)を打つ
「ボール」は、打者がバットを振らずに見逃し、球がストライクゾーンに入っていなければボールになります。
ボールが4つ溜まると、四球(フォアボール)となり打者が一塁に進んでしまいます。
ちなみに、投げたボールが打者の身体に当たると死球(デットボール)となり、打者が一塁に進んでしまいます。
この「ストライク」「ボール」に、「アウト」を加えたものをまとめて「カウント」と呼びます!
個別で、数字を表すときは「ストライクカウント」「ボールカウント」のように呼びます。
補足
野球中継や野球場でよく見る、S・B・Oとかかれた、こんなやつがカウントを表してます!
わかると思いますが、Sがストライク、Bがボール、Oがアウトになってます。
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:④三振
投手が、打者から3つのストライクを取ると「三振」となり打者はアウトになります!
3つ目のストライクが溜まる時に、バットを振って空振りしていたら「空振り三振」、バットを振らずに見逃していたら「見逃し三振」と呼びます。
また、三振をしたときに、投手が投げた球を捕手が捕る前に球が地面についたら、「振り逃げ」と言って、打者は打ってないのに一塁に向かって走ることができます!
打たれた時と同じように、球が一塁に送られる前にベースを踏めばセーフとなり、出塁されてしまいます。
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑤四球(フォアボール)と死球(デッドボール)
ボールのカウントが4つ溜まると「四球(フォアボール)」となり、一塁へ出塁できます。
また、投手が投げた球が打者の体に当たると「死球(デットボール)」となり、こちらも一塁へ出塁できます。
打たずに出塁する方法は、四球と、死球と、振り逃げの3つだけになります!
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑥フェアとファウル
打者が打ったボールが飛んだ(地面に落ちた)ところによって、『フェア』か『ファウル』が判断されます。ファウルラインの内側がフェアで、外側がファウルになります。
フェアの場合はプレー継続で、ファウルの場合は1ストライクにカウントされます。
守備側がノーバウンドでボールを捕った場合は、フェアかファウルに関わらず、アウトになりますが、記録にはどちらで捕ったか残すことになっています。
補足
ファウルは、1ストライクにカウントされますが、ファウルでは三振にならないので、すでに2ストライクの場合は、カウントは変わりません。
ただし、2ストライクの状態でバントをしてファウルになると、スリーバントでアウトになります。
バントはスイングするよりボールをバットに当てやすいので、ファウルにできる回数が制限されているんです!
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑦牽制球
打者が塁に出ると走者(ランナー)となり、次の塁に進むために、塁を離れて次の塁に近づく「リード」をしてきます。
リードをした走者にプレッシャーを与えたり、アウトしにしたりするため、投手(ピッチャー)や捕手(キャッチャー)が塁に向かって球を投げることを「牽制球」と言います。
牽制球は投手が投げることが多いですが、走者のリードが大きかったり、油断していたりすると捕手からも牽制します!
投手からの牽制球
捕手からの牽制球
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑧ボーク
ボークとは、投手の投球や塁への送球における反則行為のことで、ボークになると、走者がいる場合は進塁、いない場合はボールとなります。
ボークとなるプレーは公認野球規則で定められており、以下の13項目が挙げられます。どの項目に触れても同じように、進塁かボールとなるので、投手をする場合は、まず抑えておくべきルールです!
ボークとなる13項目
- 投球板(プレート)に触れて投球動作を途中で止めた。
- 投球板に触れた状態で、塁へ送球する真似をした。
- 投球板に触れた状態で、自由な足を牽制方向に踏み出さず牽制した。
- 投球板に触れた状態で、走者のいない塁に送球もしくはその動作をした。
- 反則投球を行った。
- 打者と正対する前に投球した。
- 投球板に触れずに投球した。
- 不必要な送球等で試合進行を遅らせた。
- ボールを持たずに投球板に触れる、跨ぐ、投球する真似をした。
- 正規の投球姿勢をとった後、投球・送球以外でボールから手を離した。
- 投球板に触れた状態で、ボールを落球した。
- キャッチャーボックスに両足が入っていない捕手に投球した。
- セットポイントで完全に静止しなかった。
補足
ボークは野球経験者でもしてしまうことがある反則で、高校野球などでボークによってサヨナラ負け、、なんてことも実際あります。
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑨投手交代
野球では選手交代して1度ベンチに下がると、もう試合に出れません!これは全ての選手が同じです。
これに加えて、投手の交代には以下2つの特別ルールがあります!
投手交代の特別ルール
- 1人目の打者がアウトになるか、塁に出るまで投げないとダメ。
- 投手が別の守備位置に変わった場合、次の変更は投手に戻る以外はダメ。(他の守備位置には変われない)
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール:⑩危険球
投手が投げた球が、打者の頭に当たったり、頭の辺りを何度も通過したりすると、審判は危険球として投手を退場させることができます。
軟式の柔らかい球ならまだしも、硬式の石のような球が頭に当たれば、命に関わるため、それを防ぐためのルールになってます!
補足
プロ野球では、投手がデッドボールや危険球を投げると乱闘になります!最近はあまり見ないですが、プロ野球ならではの面白いシーンですね!
野球初心者必見!投手(ピッチャー)のルール まとめ
最後まで読んで頂きありがとうございます!ここまで読んで理解してもらえれば、野球をするのも、観るのも今まで以上に楽しめると思います。
あとは、プロ野球見たり、実際に野球をして経験を積めば、全て理解できるようになりますので、しっかりルールを覚えて、是非野球を楽しんでください!!