今話題の球数制限!高校野球に必要な5つの理由



最近話題の球数制限。高校野球への導入が検討されています!

プロではダルビッシュ有選手、田中将大選手、大谷翔平選手など、日本を代表する選手が怪我に悩まされていますが、アマチュア野球でも同様に怪我の問題はつきません。

特に夏の甲子園などで盛り上がる高校野球では、その問題が顕著に現れています。

そこで今回は、怪我の軽減に向けて、注目されている「球数制限」について、野球歴20年の私が徹底解説します!

球数制限とは?

球数制限制限とは、投手(ピッチャー)が投げる球数に制限を設けることです。

現在のルールでは、投手の球数に制限は無く、監督が投手交代をしなければ、ずっと投げ続けることができます。

球数は、だいたい10~20球/回程度なので、1試合投げきると100~180球投げることになります。1試合100球であれば、かなり少ないので、基本的には150球は投げることになります。

投手の身体の面を考えると、当然球数が少ない方が良く、球数が増えれば増えるほど、怪我のリスクが高まります。

プロ野球では多くの球数を投げるケースはありますが、投手の数が多く、怪我のリスクを軽減するためにも、無理に投げさせることはほとんどありません。

しかし、高校野球では1人の投手が投げ続けることが多々あり、肩や肘を消耗していく選手が多いので、球数制限の導入が検討されています!

ちなみにアメリカでは、すでに球数制限が導入されていて、大会期間中に投げられる球数が、年齢に応じて明確に決められています。

高校野球に球数制限が必要な5つの理由

それでは、高校野球でなぜ球数制限が必要かを解説していきます!

高校野球に球数制限が必要な理由:①高校野球は過密スケジュール

高校野球の大会は、地方から全国大会(甲子園)まで、過密スケジュールで行われます。

例えば夏の甲子園の地方予選 大阪大会だと、学校数が189校(2019年現在)あり、優勝するまでに8回勝つ必要があります。

これを約1ヶ月間で行うので、平均すると3~4日に1回試合をすることになります。さらに実態を言うと、勝ち進んでいく毎に試合間隔は短くなり、準決勝、決勝は連日で行われるんです!

地方予選を優勝して甲子園に行けば、また同じような過密スケジュールで試合をすることになります。

そのため、勝ち上がるチームの投手、つまり優秀な投手ほど球数は増え、消耗してしまうリスクが高いんです!

今球数制限について議論されていますが、球数制限に反対の人も、過密スケジュールは解消すべきと考えているようで、高校野球の試合間隔は、球数制限と並ぶ課題です!

高校野球に球数制限が必要な理由:②選手自身では投球を止めれない

選手交代は監督が告げる必要があるので、高校野球に関わらず、選手自身で投球を止めれないのは当たり前。

しかし、高校野球ではそれが顕著に見られます。

高校野球といえば、夏と春に行われる全国大会 甲子園が有名です!高校生達が自分達の全てをかけて大会に臨むので、その分大きな感動が生まれます。

選手達の意識としては、「この大会に全てをかける!」「試合に勝てればどうなってもいい!」といった怪我を厭わない精神状態で試合に臨みます。

これは、地方大会だろうが、甲子園の舞台だろうが同じです。消耗しようが、怪我をしていようが、全力で試合に挑みます。自分から交代を申し出るなんて、ほぼあり得ません。。

その結果、大きな怪我をしたり、消耗してしまい、野球人生を終える選手も少なくありません。

そのため、球数制限のようなルールで選手達を守ることが求められます。

高校野球に球数制限が必要な理由:③監督が投手交代に踏み切れない

先ほど選手自身では変われないと書きましたが、監督も投手交代ができないことが多いです。

2018年夏の甲子園で、金足農業の吉田輝星選手が地方大会から甲子園準決勝まで、10試合連続完投勝利を挙げるという輝かしい成績を残しました。

言い方を変えれば監督が10試合連続で1人の投手に投げさせ続けたということ。監督が悪いとは言いませんが、この采配で怪我のリスクを高めたのも事実です。

吉田選手のような投手は他にも沢山いて、甲子園の実況で、「〇〇選手はここまで一人で投げ抜いてきました!」という言葉をよく耳にします。

それだけ、一回負けたら終わりの大会で投手を交代させるのは難しく、監督は投手を使い続けてしまいます。そして実際に故障してしまった選手もいます。

それを防ぐためにも、球数制限を導入しよう!という声が高まっています。

しかし、吉田選手のように、投げ続けた結果、プロの道が開けたというような例もあるので、球数制限には賛否両論あり、導入が難しいんですね。。

高校野球に球数制限が必要な理由:④手術した後に完全に回復する確率はまだまだ低い

投手が投げ過ぎによって肘の怪我をした場合、それを治す方法として「トミー・ジョン手術」があります。

「トミー・ジョン手術」とは、損傷した肘の腱を切除し、前腕などから正常な腱を移植する手術です。メジャーリーグで手術を受けた選手の成功率は80~90%と言われ、かなりの高い確率で実戦復帰が期待できます。

冒頭で書いたダルビッシュ選手、大谷選手も、この「トミー・ジョン手術」を受けました。

大谷選手はまだ治療期間中ですが、ダルビッシュ選手に関しては、前より球速も上がり、手術としては成功したと考えていいでしょう!

しかし、成功率でもわかるように、10~20%は失敗する可能性があり、手術は成功したとしても、完全に手術前のように投げれるとは限りません。

実際に私が大学時代一緒に野球をした選手でも、2人が手術をして、2人とも手術前と同じような投球を取り戻すことはできませんでした。。

なので、故障したとしても「トミー・ジョン手術」のような治療を受ければいい!という考えは、安易で非常に危険なんです。

高校野球に球数制限が必要な理由:⑤肘・肩の故障は日常生活に影響がでることも!

稀なケースではありますが、酷い怪我をしてしまうと、日常生活にも影響が出てしまうこともあります。

肘・肩の可動域が狭くなったり、重いものを持つと痛んだりと、症状は様々ですが、身体に蓄積したダメージは、野球を辞めたからといって、すぐ治るものではありません。

私が大学で一緒に野球をした選手でも、日常生活に支障が無いように、引退後に手術した選手もいます。

高校野球に全てをかけて、「あとはどうなっても良い!」と思える球児の気持ちは素晴らしいと思いますが、それだけリスクがあるのも事実なので、球数制限などのルールで選手を守ることが重要です。

高校野球に球数制限が必要な理由 まとめ

ここまで読んで頂きありがとうございます。

球数制限の導入には賛否両論あり、反対意見としては、「わざと球数を増やすような戦略を助長する」「投手が豊富な私立高校に勝てなくなる」などの意見があります。

確かに球数制限を導入することで、高校野球の戦略・戦術が変わってしまうというデメリットがありますが、選手の身体を最優先で考えるべきです。

正直なところ高校野球ファンでもある私としては、吉田輝星選手のような素晴らしい記録やドラマが高校野球の魅力で、今まで通り制限なく続けて欲しいという気持ちもあります。

しかし、高校野球で消耗してしまう選手は少なくないので、球児の身体を守るためにも、球数制限の導入が進んで欲しいと思います!

今後も球数制限導入の議論は見逃せません!!